婚活をやめたいのに、やめられない理由
やめたい、と思う日がある。
でも、やめられない。
やめたら、これまでの時間が無駄になる気がする。
やめたら、もう二度と戻れない気がする。
その気持ちは、よく分かります。
私は10年間、結婚相談所を営んでいましたので、そういう方を何人も見てきました。
やめたいと言いながら、やめない方。
やめないと言いながら、動かない方。
どちらも、真面目な方でした。
やめられない理由は、たいてい3つに分かれます
現場で聞いてきたかぎり、理由は大きく3つに分かれていたように思います。
ひとつは、時間です。
ここまでかけてきた年月を、失いたくない。
もうひとつは、年齢です。
やめたら、次に始めるときはもっと難しくなる。
そして3つめは、周囲の目です。
やめたと知られたら、何か言われる気がする。
この3つは、どれも本当のことです。
否定するつもりはありません。
ただ、少し立ち止まって見てみると、あることに気づきます。
3つとも、失うことへの不安です。
得たいものの話が、ひとつも入っていません。
やめられない理由が全部「失いたくない」で埋まっているとき、婚活はもう、あなたの願いから離れはじめているのかもしれません。
「1年でやめます」と言って、そのとおりにした方
こういう方がいました。
入会のとき、はっきりとおっしゃったのです。
1年たって見つからなかったら、やめます、と。
実際に活動されて、1年が経ちました。
そして宣言どおり、退会されました。
私が忘れられないのは、その日の彼女の顔です。
すがすがしい顔をしていました。
がっかりした様子でも、投げやりな様子でもありませんでした。
頑張った。
出会えなかった。
しかたない。
そう言えるところまで、自分でやり切ったのだと思います。
いま振り返ると、彼女が欲しかったのは、結婚だけではなかったのかもしれません。
自分は本気でやったのだという、自分に対する証拠。
それを手に入れて、彼女は帰っていきました。
5年動かなかった方が、6年目に決めたこと
もう一人、まったく違う方がいました。
20代の後半で入会された女性です。
お姉さんが別の相談所で活動されていたので、私もそろそろ、ということでした。
若いのにえらいなあ、と思ったのを覚えています。
ところが、一向に活動する気配がありません。
そのまま、5年目に入りました。
さすがに私も、こう申し上げたことがあります。
そろそろ動くか、動かないならやめてはどうか、と。
しばらくして、彼女は動きはじめました。
そして6年目に入ったころ、お相手が決まりました。
決めたときも、飛び上がって喜ぶような様子ではありませんでした。
けれど、考え抜いた末の答えだったのだと思います。
彼女にとっては、5年という時間が必要だったのでしょう。
外から見れば、止まっていた5年です。
けれど本人の中では、何かが進んでいたのだと、私は思っています。
休むことは、あきらめることではありません
やめるか、続けるか。
この2つしかないと思うと、身動きが取れなくなります。
けれど、間にはもうひとつあります。
休む、という選択です。
婚活を休んでいる間に、あなたが失うものは、たぶんあなたが思っているより少ないのです。
会員としての権利や費用の話は、それぞれの事情がありますから、そこは相談されたらいいと思います。
私が申し上げたいのは、気持ちのほうです。
休んでいる間も、あなたは生きています。
働いて、人と会って、感じている。
その時間に、自分がどんなときにホッとするのかが見えてくることがあります。
それは、お見合いを重ねている最中には見えにくいものです。
ひとつだけ、確認してほしいこと
やめたいと思ったとき、こう聞いてみてください。
私は何をやめたいのだろう。
結婚をやめたいのか。
それとも、この頑張り方をやめたいのか。
この2つは、まったく違うものです。
多くの場合、やめたいのは後者だと、私は感じています。
結婚したい気持ちは、まだ残っている。
ただ、今のやり方に疲れている。
だとしたら、やめる必要はありません。
やり方を変えるか、少し休むだけで足りるのかもしれません。
急がなくて大丈夫です。
あなたがどうしたいかを決めるのに、期限はありません。
「やめる/続ける」の手前にある問いを、一冊かけて書きました。
『正解の結婚より、納得できる人生』

