婚活がつらいのは「正解探し」をしているからかもしれません

婚活がつらい。

その理由を、自分の努力不足だと考えていないでしょうか。

私は10年間、結婚相談所を営んできました。

現場で見てきたかぎり、つらさの正体はもう少し別のところにありました。

正解を探している。

これに尽きるように思います。

正解は、たいてい3つのところから来ています

婚活の正解というのは、自分で作ったものではないことが多いのです。

現場で話を聞いていくと、たいてい3つのどれかにたどり着きました。

ひとつは、ご両親。

はっきり言われた記憶がなくても、食卓の会話に混ざっていた。

もうひとつは、まわりの人です。

結婚した友人。同僚の言葉。会社でのやりとり。

そして3つめは、年齢です。

何歳までに、という区切り。これは自分で決めたつもりでいて、実は外から来ていることが多い。

あるとき、面談で女性にこう聞いたことがあります。

「そのチェックリスト、誰が作ったんですか」

彼女は少し黙って、こう答えました。

「親との会話。あと、なんとなく世間かな」

自分で作ったつもりのリストが、自分のものではなかった。

そのことに気づいた瞬間だったのだと思います。

頭で選ぶと、心が動かないまま進んでしまう

正解を探しているとき、働いているのは頭です。

頭は、比べることが得意です。

こちらのほうが年収が高い。

こちらのほうが実家が近い。

こちらのほうが、話が合いそうだ。

比べて、点をつけて、順番を決める。

仕事では、それがうまくいきます。

あなたはきっと、仕事で成果を出してきた方だと思います。

だからこそ、同じやり方を婚活にも持ち込んでしまう。

ところが、この方法だと心が動きません。

心は、比べません。

心がするのは、ホッとするか、しないか。

それだけです。

頭が「この人が正解です」と言っても、心が動かなければ、踏み切れない。

その状態が続くと、こう思うようになります。

条件は悪くないのに、決められない私はおかしいのではないか。

おかしくありません。

頭と心が、別のことを言っているだけです。

決まりよりも、自分の納得を選んだ人

忘れられない方がいます。

30代半ばの女性で、最初の面談ではこうおっしゃっていました。

「私は受け身すぎるので」

だから相談所で活動したい、と。

女性から追いかけるのは格好悪い、という言葉もありました。

いま思えば、それもどこかで吸収した正解だったのでしょう。

その方が、ある男性と交際に入りました。

順調に進んでいたある日、突然、先方の相談所から交際終了の連絡が来ました。

決まりの上では、そこで終わりです。

受け身な方でしたから、私は「次を頑張りましょう」と言おうとしました。

ところが、彼女の口から出たのは、まったく違う言葉でした。

どうしても納得できない。

もう一度だけ、自分の言葉で確かめたい。

一生にかかわることです。

先方の相談所にも了解をいただいたうえで、私は「行ってらっしゃい」と送り出しました。

翌日、連絡が来ました。

二人は交際を続けます、という内容でした。

あとから分かったことですが、彼にはご家族の反対があり、彼女の前では言い出せずにいたようです。

彼女は、彼の本当の気持ちを確かめたかったのだと思います。

彼女が変わったのは、積極的になったからではありません。

自分の感覚を信じていい、と思えたからだと、私は見ています。

正解は「そこで終わり」でした。

彼女は、自分の納得を選びました。

問いを、少しだけ立て直してみる

正解探しをやめるというのは、条件を捨てることではありません。

問いを入れ替えるだけです。

これまで、こう問うてきたかもしれません。

この人は、結婚相手として正解だろうか。

そのかわりに、こう問うてみてください。

この人といるとき、私はどんな呼吸をしているだろう。

答えはすぐに出ないと思います。

出さなくていいのです。

問いを変えると、見えるものが少しずつ変わってきます。

そして、これが大事なところですが、正解探しをしてきたあなたを、責めないでください。

私たちは、そう教わって育ってきました。

いい学校、いい会社、いい相手。

正解を選べば、うまくいくと信じられる時代がありました。

そういう時代だった、というだけのことです。

ただ、あなたの人生の答えを持っている人は、あなたのほかにいません。

私はそう思っています。

「正解」から降りるための一冊を書きました。

『正解の結婚より、納得できる人生』

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